私は自分のなかの呪いを利用されたくない

選挙を前にしてタイミングをみて投稿した連続ツイートがそれなりにRTされたので、記録のためにこちらに保存しておきます。

大統領選挙ウォッチングが趣味なので、トランプ氏とMAGAが登場したときには「どうしてこれが支持を集めるのか」と思ったものなのですが、 論理的な選択ではなく「自分は損をしている」+「誰かを懲らしめたい」という感情の発露なのだというのが2016年・2024年の選挙をみていての感想

人生に期するところがあるのにそこにたどり着けない、「成功する人々」から排除されている感覚が続くと、世界に対して呪詛がたまる。希望が大きいほど呪いが大きくなるというあれの法則。これは自分にとってもなじみのある感覚

荒唐無稽な主張も、「敵」と「味方」を峻別してムーブメントに参入するための通過儀礼だと考えるとわかりやすい。America First と一度口にしてしまうと、もう言わなかった状態に戻れない。越えたら戻れない国境線のように機能している

また、荒唐無稽な政策や主張は「このムーブメントに参加している」というバイブスを生み出す効果があるので、トランプ氏はこれをあっさり引っ込めたり変更してとにかく雰囲気を持続させる。これも、いまの日本と似ている

「自分は損をしている」「誰かを懲らしめたい」といった気持ちを刺激されて、それにあっさりと呑み込まれてしまうのはなるほど愚かには違いないのですが、この呪いがわだかまっているのも事実

でも、私は自分のなかの呪いを利用されたくない。これは私が対峙する、私のなかにある私の敵だ 「何か他のもの、たとえば○○のせいにしたらどうですか?」だなんて、冗談じゃあない

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2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。