VIA鉄道の西の始発駅「Pacific Central Station」 #アルバータ秋旅 #カナダ
空港から地下鉄でVancouver City Center Station(バンクーバー・シティ・センター駅)まで移動し、そこから数百メートル北東に向かった Granville (グランヴィル駅)から二駅。
地下鉄の改札をでた目の前に美しい姿を見せるのが、VIA鉄道の始発駅の Pacific Central Station (パシフィック・セントラル駅)です。今回の旅の大きな目的の一つ、バンクーバーからジャスパー(Jasper)への20時間の列車の旅がここから始まります。## 歴史情緒あふれるPacific Central 駅
Pacific Central Stationはもともと19世紀の末にカナダの各都市をつないでいたCanadian Northern Railway、通称CN線の駅として1919年に建築されました。
世界恐慌直前の、ボザール様式はなやかなりし頃の名残が、堂々とした入り口のアーチと三角形のペディメント、そして公園を前に両翼を広げた駅舎に立ち並ぶ円柱にみてとれます。
印象的なネオンサインにも歴史があって、1932年に当初 “Canadian National” の光が踊った時には、このバンクーバーで初めてネオンを使う建築だったそうです。
その歴史性から鉄道遺産にも指定された駅舎は2011年に修復が行われ、いくらか建築当時の白さを取り戻しました。街灯とネオンに照らされた駅舎は、まさに今とは異なる、違う時代への扉のようにみえます。
鉄道とバスの要衝
広いカナダの街から街へ移動するには、最も速い方法は当然飛行機となります。その一方で安く移動をするならバス、そして飛行機と同じかそれ以上の値段がかかっても、ゆったりと旅を楽しむ人のために長距離列車があります。
Pacific Central Station は現在、バンクーバーから数日かけてジャスパー、トロント方面に向かう VIA 鉄道と、南向きに国境を越えてアメリカのシアトル、ポートランド、サンフランシスコへと向かう AmTrack 鉄道の終着始発駅となっています。
また、ここから Greyhound の長距離バスに乗ることも可能です。つまりは、旅人の集う場所なのです。
駅構内に入るとしゃれた吊り時計と広い待合所が目に入ります。まずはここで VIA 鉄道のチケットを発券し、必要があれば荷物をチェックインしなければいけません。
入って右手はバスのチケットカウンターと待合所になっています。
入って左手奥に VIA 鉄道のチケットカウンターと荷物の預け場所、そして入り口奥には鉄道を待つ人のラウンジがあります。VIA 鉄道の場合、扱いは飛行機と同じで最低でも1時間前には到着し、チェックインをすませておくとよいでしょう。
というわけでチケットを発券。今回乗車するのはSleeperクラスという、寝台個室です。
係の人のきいたところ荷物は中くらいのサイズのトランク1個程度なら問題ないものの、大きなトランクの場合はベッドのしたに入らないために手狭になる可能性があるとのことでした。
さあいよいよ、VIA鉄道の20時間の旅が始まります。