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「明日はドライカレーだよ!」

「みらい」航海中に食堂の司厨係の方が明るく声をかけてくれ、ああ、あの名物の、と思うと同時に好奇心がわきました。

というのも、「みらい」の名物がドライカレーだというのは知っていたのですが、それがどういう理由で名物なのかは知らずにいたからです。

たどってみると、これがドライカレーそのものの発祥に遡れるものだということがわかりました。

ドライカレーの発祥と福神漬

ここでいうドライカレーは、いわゆるチャーハン的なものではなく、いわゆるひき肉タイプというものです。見た目はむしろカレーライスに近い、ひき肉にカレースパイスを混ぜたものとなっています。そしてその発祥は、もともと日本郵船の「三島丸」だったのですね。

よく目にする、チャーハンのようにご飯と混ぜていためたのものとは異なり、ひき肉や野菜のみじん切りを煮詰めたものをご飯にかけて食べるこのドライカレーは、明治時代に当社の欧州航路船上で日本人コックが考案したと伝えられています。それを明確に証明する資料は残っていませんが、多くのOBが証言しており、まず間違いないでしょう。当館に収蔵されているメニューの中にも、古くは1911(明治44)年4月9日の欧州航路「三島丸」のディナーメニューに、“Lobster&DriedCurries”の文字を見つけることができます。

ドライカレーと福神漬 | 日本郵船

この「三島丸」は画家、藤田嗣治が渡仏にも使ったという船だそうです。

そして海洋研究開発機構が所管しているこの「みらい」ですが、運行はグローバル・オーシャン・ディベロップメントという、日本郵船系列の会社が行っています。そういうわけもあって、「みらい」食堂にはこの伝統が流れ込んでいるということみたいです。

同じく「カレーに福神漬」という習慣も、同じく日本郵船の客船で付け合せをピクルスにしたら不評で、福神漬に変えたところ大変好評だったところから広まったということです。

伝統のドライカレー、味は…?

「この玉葱がないとダメなんだよ」と司厨係の方がおっしゃるように、たっぷりのドライカレーに揚げた玉ねぎ、そしてゆで卵をトッピングして「みらい」版のドライカレーが完成です。

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味はなんとも肉肉しい、ひき肉の味わいにタップリと香辛料がきいていて、そこに玉ねぎの甘みが加わって思わず顔がほころびます。

寒いデッキ活動を終えて、昼食にこれがでてくると本当にうれしいですね。ただ、このドライカレー、航海につき一度しか出されないということで、短い航海ではないことも。もう一度味わいたかったら、また「みらい」に乗らないといけません。

しかし日本郵船伝統のドライカレーのレシピは公開されていますし、ここで腕をふるった料理人たちが様々なホテルやお店でこのドライカレーを出しているということですので、陸でも食べることはできます。

でも、観測船に乗らずとも船上でいただくことができる場所はあるのでしょうか? これは陸に戻ってからの宿題にしておこうと思います。

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